数学の問題を解いているとき、「意味がよくわからない」「どこから手をつけたらいいのかわからない」と感じたことはありませんか?
その理由の一つが、数学は「抽象的な表現」が多いためです。数字や記号だけが並ぶと、頭の中で具体的なイメージを作るのが難しくなるからです。
でも、安心してください!実は「言葉」を使って数学を解くコツを身につけると、問題の意味がスッと理解できるようになります。この記事では、数学を「言語化する」方法を使って、つまずきやすい問題を具体化して攻略する方法を解説します。
数学が難しい理由は「抽象的だから」
数学は数式や図形、記号を使って問題を解いていきます。しかし、このような表現は現実の状況を抽象化したものです。
たとえば、次の問題を見てください。
「ある人がりんごを3個買いました。その後さらに7個買い、合計で何個になったでしょうか?」
この文章はイメージしやすいですよね。でも、これを次のような式に変えるとどうでしょう?
3 + 7 = x
文字と記号だけになると、急に問題が難しく感じられる人もいるでしょう。このように、数学の抽象的な表現が苦手意識の原因になっていることが多いのです。
数学を「言語化」するとどうなる?
そこで役立つのが「言語化」です。
言語化とは、数学の問題を自分の言葉で説明したり、具体的なイメージに変換したりすることです。たとえば、先ほどの問題では次のように考えることができます。
1. 「りんごが3個ある」
2. 「そこに7個足す」
3. 「だから、合計は10個になる」
こうして言葉に変換すると、数字や記号だけの状態よりも、頭の中でイメージしやすくなります。数学が得意な人ほど、この「言語化」を自然に行っていることが多いのです。
言語化を使った解き方の3ステップ
数学の問題を言語化するためには、以下の3つのステップを使うと効果的です。
1. 問題を読み、状況をイメージする
問題文をじっくり読み、何を求められているのかを具体的に考えます。
例:
「長方形の面積を求めなさい」
この場合、ただ面積を求めるのではなく、「畑の広さを測る」といった現実の状況に置き換えてみます。
2. 言葉で説明する
次に、問題を自分の言葉で説明します。
例:
長方形の面積を求めるには、「縦の長さ」と「横の長さ」を掛け算すればいい。
言葉にすると、計算の意味がより理解しやすくなります。
3. 式に戻して解く
最後に、言葉で整理した内容を式に置き換えます。
例:
縦の長さが5 cm、横の長さが10 cmなら、面積は 5 × 10 = 50 になります。
具体例で言語化を練習しよう!
中学数学の例:一次方程式
問題:
「ある商品が3個で600円です。1個あたりの値段を求めなさい。」
• 言語化すると:
「3個で600円だから、1個の値段を求めるには600円を3で割ればいい。」
• 数式に変換:
600 ÷ 3 = 200
高校数学の例:二次関数
問題:
「二次関数 y = x^2 - 4x + 3 のグラフがx軸と交わる点を求めなさい。」
• 言語化すると:
「x軸と交わる点では、yの値が0になるから、方程式 x^2 - 4x + 3 = 0 を解けばいい。」
• 数式に変換:
(x - 1)(x - 3) = 0 より、xの値は1と3。
言語化で数学を得意科目にしよう!
数学の問題を解くとき、いきなり式や計算に取り組むのではなく、まず「言語化」してみましょう。言葉で考えることで、問題の意味が明確になり、解く手順も整理しやすくなります。
これからは、抽象的な問題に出会ったときこそ、「どう言葉にすれば分かりやすくなるかな?」と考えてみてください。それが数学を得意科目にする第一歩です!
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